2006年12月16日

ヨード不足による弊害

"In Raising the World’s I.Q., the Secret’s in the Salt"’(NYT,12/16/06)

正直知りませんでした。。。世界中が潜在的なヨード欠乏症に陥りやすい状況にあることを。
ヨードは海藻類に多く含まれるため、海に囲まれた島国 日本では通常意識されることはありません。

しかし、ある資料によると世界の30%の人たちがヨード欠乏のリスクにさらされているようです。

ヨードは甲状腺機能と関係し、成長発達過程における重度のヨード欠乏は精神遅滞の原因となります。

今ではこのことは広く知れ渡るようになり、ヨード不足になりがちな地域の人々はヨード化塩(iodinized salt)を摂取することによって、ヨード不足を解消しているようです。

ヨード化塩の摂取は1990年代には世界の25%でしかなかったのが、今は66%にまで高まりました。その一例としてカザフスタンでは1999年にはわずか29%しかヨード化塩が浸透していなかったのが、94%にまで普及したことが挙げられています。

それでも未だに世界的にはヨード不足による知的障害児が後を絶ちません。例えばカザフスタンのお隣パキスタンでは70%の家庭でヨード化塩を摂っていないのです。

ヨード化塩はコストが非常に安く、それゆえに少ないお金でたくさんの人を救うことができる可能性を持っています。

この記事のタイトルは、ヨード不足によるIQ低下が10~15程度であることから、逆にヨード欠乏症がなくなれば、世界的に平均IQが上がることを意味しています。

今後も確実にヨード化塩が浸透し、世界中からヨード欠乏症が根絶されることを切に願っています。

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