2007年4月16日

北米史上最悪のオンキャンパス発砲事件

自宅に帰ってきてNIKKEI NETを見たら、米大学で乱射、32人殺害・史上最悪の銃撃事件に (09:27) の見出しが目に飛び込んできました。

早速NYTを見てみると日経の記事とほぼ同じ内容でした。ただし、見出しは自殺した犯人を含めた"33人死亡("33 dead")になってましたけど。負傷者の中には3人ほど危篤(undetermined)な人がいるようなので、もしかすると犠牲者はさらに増えるかもしれません。

これまでに北米で起きたキャンパス内の銃撃事件による最大犠牲者数は、1966年にテキサス大学で起きた事件の17名(うち犯人1名)だそうです。1999年にもコロンバイン高校で15名(うち犯人2名)が犠牲になっています。

日本も物騒になってきているとはいえ、このような事件はやはり銃規制の緩い北米ならではでないでしょうか。

話は変わりますが、今朝の地元紙に17歳の少年が不法侵入を理由に射殺された事件が載っていました。撃った女性の弁によると「家に許可なく入りこみ、マリファナと財布を持っていこうとしたため」に銃で撃ったそうです。この女性は逮捕されたのですが、その理由は銃によってその少年を殺害したことではなく、マリファナを所持していたためです。記事には銃で撃ったことは正当な行為として扱われていました。

こうした事件を聞くたびに1992年に起きた服部少年の事件を思い出します。

私はこれまでアメリカで丸2年間暮らしましたが、普段の生活で実際に銃声を聞いたことはありません(射撃練習場は除く)。しかし近くのスーパーに行けば、売り場には普通に銃が並んでますし、銃による殺傷事件の発生率は日本の比ではありません。

私はちょっとしたことでもすぐに「ムカっ」とする性質ですが、アメリカでは極力腹を立てないようにしています。というのも、争論になったら銃が出てくる可能性があるからです。例えば、クルマを運転していて、下手にクラクションでも鳴らそうものなら、それだけを理由に銃で撃たれる可能性もこの国ではゼロではないのです。

そういった銃の脅威による暗黙の抑止力がアメリカでは有効に働いているように感じることもあるのですが、今回のバージニア工科大の事件のようになんの罪もない人がある日突然発砲事件に巻き込まれて命を落とす危険性もあるわけです。

そんな銃が潜んだアメリカ社会でも、普通の人が普段暮らしている分には銃とは無縁なわけですから、身近な人が事件に巻き込まれない限り、銃規制についても真剣に考える機会はないのではないかと思います。今回の事件も話題にこそ上がるでしょうが、銃規制に関してはきっと何も変わらないんではないでしょうか。

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