2007年11月3日

アメリカ人の癌に対する思い込み

先日、AICR(American Institute of Cancer Research)から過去5年に渡る癌の大規模疫学調査を解析した結果が発表になりました。

そのレポートの一つに"Facts vs. Fears Survey"という癌に対するアメリカ人の意識調査の要約が載っていたのでここで紹介します。


最初の質問が「(アメリカ人が)最も関心をもっている健康問題は何か?」に対して、

1.癌(39%)
2.心筋梗塞(18%)
3.肥満(11%)
4.脳梗塞(10%)
5.糖尿病(9%)

上記の通り1位は圧倒的にがんでした。

次に「それらの病気を予防することは可能か?」の問いには、他の疾患が「不可能(もしくは著しく困難)」と答えた人の割合が4人に1人もいないのに対して、がんだけは約半数の人が防ぎようがないと考えているようです。


またがんの危険因子に対する知識について尋ねたところ、がんとの関係が統計的に明らかな

○ たばこ(93%)
○ 過度の日光浴(90%)
○ 遺伝(88%)
○ 大気汚染(88%)

は当然として、

○ 運動不足(43%)
○ 保存肉・加工肉(38%)
○ トランス脂肪酸(44% Jump Up!)
○ ウイルス・細菌(59% Jump Up!)

に対して危険だと思う人の割合も年々増えています。

ただ同時にがんとの関係がまだ確立されていない

× 食物への残留農薬(71%)
× ストレス(56%)
× ホルモン投与した牛肉(49%)
× 食品添加物 (58%)

などを危険だと思い込んでいる人の割合も増えたとのことです。()内は危険だと思う人の割合です。

それ以外では

○ 野菜・果物不足(49%)
○ 肥満(46%)
○ アルコール(37%)
○ 赤身肉の摂り過ぎ(36%)

が危険因子として明らかになっているのに、まだ認知不足な項目として挙げられていました。

同じアンケートを日本でも行ってみると面白いかもしれません。

皆さんも思い込みしてませんか?ただ×の項目も安全自体が証明されているわけではありませんので、気をつけるに越したことはないのかもしれません。

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