2007年11月1日

人類史上、最多の殺害を実行した人の死

"Enola Gay" 

戦後62年経った今も多くの人の記憶に刻み込まれている名前です。

リンク(タイトルをクリック)先にはそのパイロットの方が亡くなったことが書かれています。

Paul W. Tibbets Jr.。

おそらく人類史上でもっとも多くの人を殺害した人物です。エノラゲイとは彼の母親の名前に由来しています。

“I wanted to do everything that I could to subdue Japan. I wanted to kill the bastards. That was the attitude of the United States in those years.” “I have been convinced that we saved more lives than we took,” he said, referring to both American and Japanese casualties from an invasion of Japan. “It would have been morally wrong if we’d have had that weapon and not used it and let a million more people die.”(The New York Timesより引用)

彼の言葉だそうです。実行犯としての反省の弁は全くありません。

"もし~れば"という仮定で歴史上の事実が覆ることはありませんが、もし彼が思いとどまっていればその直後に数十万人の命が失われることがなかったのは100%間違いようのない事実です。

彼のいうようにそれによってさらに多くの人の命が救われたかどうかは確率的に数パーセントもないと思います。原爆が落ちていなくても早晩日本は降伏していたでしょう。もちろん確率の話ですから、実際にはどちらの被害が大きかったかは起きてみないとわかりませんが、アメリカ人の得意とする仮説(モデル)に基づく合理的な計算上は『原爆による犠牲者の方が多かった』というのが正しいのではないかと思います。

At the same time, General Tibbets expressed no regrets over his role in the launching of atomic warfare. “I viewed my mission as one to save lives,” he said. “I didn’t bomb Pearl Harbor. I didn’t start the war, but I was going to finish it.”(The New York Timesより引用)

これも彼のことばです。軍の命令は絶対でしょうから、100人いれば99人は彼と同じように作戦を実行したかもしれません。ただ仮に彼が命令を拒否したとしても投獄されるくらいで処刑されることはなかったでしょう。いや仮に殺されたとしても、それで数十万人の命を救えたかもしれません。もちろんその可能性は低いですが、ゼロではありません。

「自分が彼の立場にいたらどうしたか?」

難しい質問です。

しかし彼の死を機会に今一度、家庭や学校の教育現場で、こうした彼の発言や行動について検証することも意義があるのではないでしょうか?

もしかしたら、どこかでこれと同じ議論を遠い昔にしたことがあったような気もしますが、学校の先生方、道徳の教材や題材としていかがでしょう?

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